抗てんかん薬イーケプラの副作用による薬剤性QT延長に注意しましょう

抗てんかん薬イーケプラの副作用による薬剤性QT延長に注意しましょう

以前、別の記事にも書きましたが、ローランドてんかんの長女メイは小学校6年生から「イーケプラ」という抗てんかん薬を服用していて副作用が出てしまいました。

現在、小学校1年生・中学1年生・高校1年生の子供たちは学校で心臓検診を受けることが義務付けられています。

娘は普段スポーツをしていても何ら心臓に関する自覚症状(動悸とか苦しいとか発作等)が出たことはありませんでしたが、たまたま中学1年の心臓検診でひっかかりました。

指摘された心臓の異常は「心電図QT延長」。簡単に言えば、心臓の心室がドックンと収縮するのに普通の人よりよけいに時間がかかるという状態です。

生まれつきQT時間が長い「先天性QT延長症候群」と薬の副作用などの後天的な原因でQT時間が長くなる「後天性QT延長症候群」があるそうです。

後天性QT延長症候群を引き起こす薬はたくさんあるんですが、抗てんかん薬のイーケプラもそのうちの一つだと知りました。

成人の場合は、イーケプラでQT延長が起こる確率はかなり低いらしいです。でも小児の場合にQT延長という副作用が多く起きた(15.4%)そうです。すごく高い確率だと思いませんか?怖いです。

QT延長症候群の何が怖いかと言うと、普段はまったく何の症状もないのに、ある時急に不整脈が起きて失神したり突然死してしまう可能性があるということです。

そのため先天性QT延長症候群の患者さんたちは不整脈を予防する薬をずっと服用したり、それでもだめな場合はICDという機械を体内に埋め込むそうです。

メイはイーケプラを減量し、徐々にデパケンRに切り替えることにしました。切り替えの時期にてんかん発作が何度か起きてしまいました。

そして1年後の再検査でQT時間は正常値になっており「やっぱりイーケプラが原因だったんだね」ということになり、発作も止まって落ち着いています。

娘はたまたま中学1年生の心臓検診があったので早くQT延長に気付きましたが、それまで主治医から「この薬でこういう副作用が起きることがあります」という話は一切なかったです。

もし小学校2年生ぐらいのお子さんがイーケプラを服用し始めたとして、次は中学1年生になるまでずっと心臓の異常に気付く機会がないのはとても危険だと思います。

主治医は「イーケプラ以外にも、色々な形で心臓に副作用が出る抗てんかん薬はいくつかあるわ」とおっしゃっていました。

QT延長症候群で命に関わるような重い不整脈は、大人ではなく子供に起こりやすいそうです。主治医が何も言わなくても、抗てんかん薬を飲んでいるお子さんは1度心電図検査を受けたいと申し出たほうが安全ではないでしょうか。